私たちは、2019年4月、みなとみらいにオープンしたばかりの、資生堂の新しい研究所S/PARKにいきました。
S/PARKという名前は多くの人が集まる「パーク(公園)」と、イノベーションが次々と生まれる、「スパークする研究所」という二つの意味が込められています。
建物に入るとまず最初に、世界に一つしかないという、16Kの巨大なモニターの映像のうつくしさ、すごさに圧倒されます。
ビルは地上16階、地下1階の17階立てです。その中に、誰でも入って楽しむことができる場所があります。資生堂パーラーというカフェや、スポーツスタジオ、化粧品を体験できる1階フロアと、資生堂の歩みや化粧品の秘密などを知ることができる、2階のミュージアムです。
1階のいすが紙を重ねたような形をしていて変な形だなと思っていました。それはポストイットを摸していたのです。「お客さんの願いを研究室に飛ばしていく」というストーリーを聞いて、感動しました。そう見ると、施設の中の照明もポストイットを摸していて、アイデアをふくらませるためなのだとわかりました。この建物のひとつひとつがさらによい商品作りにつながっていることがわかり、お客さんを楽しませる事を1番に考えるという姿勢に感心しました。
今回会社について教えてくれた人は倉橋さんです。倉橋さんは、都筑区の資生堂リサーチセンターで、化粧品の研究をしていましたが、今回S/PARKを作るにあたっての責任者のひとりとなりました。倉橋さんは、人を元気に豊かにする仕事をしたくて資生堂に入り、研究開発を続けてきました。
資生堂の名前は誰でも聞いたことがあると思います。創業1872年で100年以上前からある会社です。従業員は全国で46000人だそうです。化粧品のオリンピックと言われる、世界最大の研究発表会IFSCC という大会で、資生堂は「最優秀賞」を26回も受賞していて、その回数は世界一です。これは他のどの化粧品会社も成しとげていません。
1Fには化粧品の工場がありました。SPARK BEAUTY Barという名前で、お客さま一人ひとりの肌に合った化粧品をカウンセリングしながら、オリジナル化粧品を作ってくれます。お客さまと研究者が対話をしながら、化粧品をつくっていくことで、研究開発に役立てていくことができると考え、このようなコーナーをつくりました。
2Fのミュージアムは体験しながら、化粧品のことを知ることができます。研究所の中にある施設の説明でおもしろかったのが、マンションの一室やテント、ジャングルジムなどがあったことです。これは遊ぶためやくつろぐためでなく、生活の中でどんな化粧品を作ればいいか、お客さまにとって良いものは何か、など検証するためなのだそうです。
最先端の研究所 S/PARK へ、ぜひいってみてください。
https://spark.shiseido.co.jp/
取材:高橋那菜子 月岡結菜 草郷緑彩 菊池直希 森結里 清水一葉 石嶋愛華 白石光 月出幸輝 田川裕大 廣田心乃 小山陽彩 神田朋果 藤江凛太朗 清水麻緒
記事:高橋那菜子 月岡結菜 草郷緑紗