ボストンからのレポートです。
The Public Library of Brooklineという図書館を紹介します。図書館は私たちが通うサマースクールと自宅の間に位置していて、サマースクールの帰りに時々立ち寄っています。その図書館は本の貸し出しだしだけではなく、DVDやゲームのカセットの扱いもあり、日本で人気の漫画が早いタイミングで揃っていることに驚き、これはぜひ紹介したいと思いました。
図書館の司書さんにインタビューしました。
Q.図書館の司書さんとして個人的に自慢したいことはなんですか?
A.赤ちゃんからお年寄りまでいろんな世代の人たちが利用してくれることです。
Q. 司書の仕事とは?
A.司書の仕事はたくさんあります。利用者に本を貸し出したり、利用者が返却した本を預かったりするなどの日常的な仕事、歌を取り入れた読み聞かせがあります。また、本を発注したり、処分する本を決めたり、プログラムを企画したりと、裏方の仕事もあります。さらに、本を推薦したり、プログラムを実施したり、お客さまとの会話に関わる仕事もあります。でも、強いて言えば、司書の仕事の3つの主要な分野は、コレクションの管理、プログラムの運営、そしてお客様とのつながりだと思います。
Q.新刊はどのくらいの間隔で入荷するのですか、またその選定基準は?
A.新刊は、2週間に1度くらいの割合で入荷しています。カバーとバーコードのラベルが貼られた状態で届きますが、棚に並べる前に、テクニカルサービスチームがオンラインカタログに追加したり、特定の背表紙のラベルを貼ったりする必要があります。
選定基準については、『この本は図書館雑誌で肯定的な評価を受けているか?この本は、有名な作家や人気のある作家が書いたものか?私たちがすでに所有しているシリーズの一部なのか?この本はBrooklineのコミュニティに貢献できるか?』などなど、数え上げればきりがありません。でも、セクションごとに年間の予算が決まっているので、セレクターとしては、予算内で資料を選ばなければなりません。購入する本の選定は、今流行っている本をリストに書き、それを上司に決めてもらいます。入荷した本はトラックから運ばれ、ティーンフロアの近くにある倉庫に送られます。
Q.図書館はいつ計画されて、できたのですか?
A.1851年3月30日、町の立法機関であるbrooklineのタウンミーティングの投票で承認され、図書館が建設されました。計画は数年前から始まっていたかも知れないのですが、それが承認された正式な日です。
そして、1890年4月には子ども専用エリアが設けられました。
Q.どうしたら司書になれますか?
A.アメリカのほとんどの図書館で、「司書」という肩書きの仕事に就くために、図書館学の修士号を習得することが義務付けられています。私が高校生の時に地元の図書館で働き始め、それがきっかけで最終的に、その為の大学院に行くことを決めました。約二年間の大学院プログラムで図書館がどのように組織されているか、図書館が何を大切にしているか、図書館のコレクションをどのように評価するかなど、多くのことを学びます。
私は本を読む事も好きですが、人を助ける事も好きなので、素晴らしい組み合わせです。
Q.図書館で働いていて、一番大変なことは何ですか?
A.図書館に訪れる人たちからの要望に答えることがとても難しいです。例えば、本を探していたり、イベントを企画したり、どんな本を発注するかということなどです。
私が働いているこの図書館はとても広いので、人手を集めることもが大変です。
Q.図書館のインテリアデザインは誰がどのように行っているのですか?
A.設計はボストンの著名な建築家、R.クリップストン・スタージスが担当しました。デザインは予算を決めて、図書館の関係者(スタッフ)さんが明るく、楽しくなるような色を意識しました。そして、青少年サービス部が管理部、公立図書館の評議員、ブルックライン町と協力し、色々な内装デザインを継続的に更新しています。
Q. 図書館の近くにある銅像は誰ですか?
図書館のブルックライン・ビレッジの外にある銅像は、南北戦争の記念碑です。 南北戦争中の兵士の姿を描いた像です。 南北戦争に従軍し死亡した72人のブルックラインの男性を称えるために、1915年に町に寄贈されました。
Q. 図書館のイベントはありますか?
A. 1年中たくさんのイベントを開催しています。ライブラリーのウェブサイトでは、それぞれの時期に行われているイベントの一覧を見る事ができます。中秋節や旧正月などの重要な文化的祝日には、特別な活動を行っています。
『編集後記』
りさ:私はThe Public Library of Brooklineの図書館に初めて訪れた時、とても広く、物が充実していて、”図書館ってこんなのだっけ?”と驚嘆しました。私はいままであまり図書館にいくタイプではなかったのですが、初めて図書館に通うという体験をしました。大人が使うスペースは一階にあり、子ども用のスペースは地下にあったので、こうした分け方はお客さんにとって使いやすく、広さを最大限に活かした、素晴らしいアイデアだと思いました。
そして、本を借りられるだけではありませんでした!ここは3Dプリンターも置いていて、図書館の司書さんにお願いをすれば、3Dプリンティンが作れます。今は、コロナが流行っているのもあって、自分たちで3Dプリンターを借りられるシステムになっています。
最近私は、3Dプリンターを借りることができました。初めての3Dプリンターだったので早速家で作ろうとしてみたのですが、上手くできず失敗してしまいました。しかし、日本では体験できない事だったので、とても刺激的でした。
真維: 私は今まで図書館についてほとんど何も知りませんでした。しかし、アメリカの図書館についてインタビューした時、図書館の仕事や、デザインについてたくさん知ることができ、いい経験でした。私はもっといろんな事についてもっと知りたいです。たくさんインタビューをして、ジュニア記者の一員として頑張って行こうと思います!
Alyssa:I think that the interview went perfectly great. The questions were very specific, the answers from the librarian’s answers were specific and the librarian was very kind and was willing to let us interview her.
インタビューは完璧に素晴らしいものになったと思います。質問はとても具体的で、司書の方の答えも具体的で、司書の方もとても親切で、快くインタビューさせてくれました。
るか:取材をするのは、初めてでとても緊張したけどとても楽しかったです。
取材の中で図書館のイベントを知り、T-shirt染め体験をしました。その時に突然の嵐が来てずぶ濡れかつインクまみれになりました。
災難だったけど帰り道は、笑いが止まりませんでした。
【ボストンジュニア記者】
草郷緑彩(そうごう りさ)、柴原琉花(しばはら るか)、中田真維(なかた まい)
スペシャルサンクス: Alyssa Upshaw(アリッサ・アプシャー)
ウエブサイトはこちら
https://www.brooklinelibrary.org/