発泡スチロールでできているものといったら、皆さんは何を想像しますか?
第一フォーム株式会社では、熱線を使用したり、「3Dスキャナー」を使用したりして、発泡スチロールで店頭のディスプレイなどを製作しています。私たちジュニア記者は8月25日、この会社を取材しました。
熱線を使用しての発泡スチロール加工について教えてもらいました。つくりたい形をコンピュータに指定すれば、あとは機械が自動で熱線を動かし、製品が完成します。1つの機械に熱線が1本だけでなく数本ついているものもあり、より複雑な形を作ることができます。
もう1つの加工法である3Dスキャナーとは、被写体を中心として4つのカメラでスキャンし、それが3Dデータとして出力され、加工されます。これを活用とした事例として、発泡スチロールでマネキンのようなものをつくる、などがあります。この機械は1億円ほどするそうです。
加工前の発泡スチロールを前に、発泡スチロールについての説明もしていただきました。発泡スチロールだからそんなに重くないだろうと思いつつ持ってみたのですが、想像以上に重量感がありました。発泡スチロールは、小さな粒を冷やして固めて作るそうです。
発泡スチロールの廃棄のしかたにも工夫がありました。製品をつくる過程で出たごみは、燃えるごみになるのですが、そのままでは大きいので、小さくする必要があります。そこで熱線が活躍します。上から発泡スチロールを投げ入れ、たくさん熱線が張ってあるところを重力の力で通すのです。そうすれば、自然と小さな発泡スチロールが出来上がります。
また、発泡スチロールは98%が空気でできています。そのため、燃やすととても大きなエネルギーが発生します。そのエネルギーを、処理場では、ボイラーを動かすのにも使用しています。
発泡スチロールの長所は軽い、加工しやすい、奥行きが出せるところで、意外と丈夫で屋外に1か月ほど置いておいても変化しないところだそうです。
もしかしたら、あの(・・)お店のディスプレイは、第一フォームが作っているものかもしれません。
第一フォーム株式会社
http://www.daiichi-foam.co.jp/
メイン記事:直枝 遼茉
取材:菊池 優希、山田 大輝、出原 綜真、小森 悠生、松村 大我、川上 万菜佳。倉田 みさき、直枝 遼茉
◇第一フォームにはさまざまな大きさの発泡スチロールがありました。
東という字を実際に加工してもらいました。
マリオの形や花瓶などがありました。
事務所の壁も発泡スチロールで出来ていてビックリしました。
お土産にもらった椅子はとても軽くて使いやすかったです。(菊池優希)
◆第一フォームは、発泡スチロールを加工している会社です。大きさは縦105センチ横2メートル奥行き50センチまで加工できます。
行った時には、巨大な「東」の字を加工していました。大きくて迫力がありました。切る機械の切る道具は、金属の糸のようで、熱を発しながら切っていきます。切ると一斉に湯気が出てびっくりしました。
発泡スチロールは98%が空気でできていて、残りの2%は繊維のようなものと、ガスです。だから、軽いのだと思いました。作っている家具も重さがあまりかからない、テレビ台などを作っているそうです。(小森悠生)