10月3日(土)、「ヨコハマ大学まつり2015」でおこなわれた、横浜市立大学医学部の学生団体YDCによる「『医療』のしくみ」講座をジュニア記者3名で取材して来ました。「YDC」とは2010年に発足した横浜市立大学医学部医学科・看護学科からなる団体のことです。
横浜の市民アンケートによると「病院や救急医療など地域医療の充実」への期待と関心が高いとのこと。そこで、YDCでは横浜に暮らしているこどもも含めた全ての人たちに「医療」についての理解を深めて欲しいとの願いから、市内の小・中学校へ出向き、時間割の1コマ~2コマを使って出前授業を行っています。今回の講座は、その特別編として、みなとみらいにある会議室で1クラス(小・中学生約30名)に対して開かれました。
講座の主な内容は、「危ない症状を見分けよう」と、「医療機関の使い分けをしよう」の2つでした。
「医療機関の使い分けをしよう」では、具体的な症状の事例が書かれた数種類のカードを使い、「救急車」「夜間・休日診療所」「大きな病院」「クリニック・診りょう所」「経過観察」のどれが、この状況に適しているかを考えるゲームを班ごとに行いました。このゲームでは、一人ひとりが症状の重症度に合わせて「医療機関の使い分け」を行うと、本当に必要な人が必要な医療を受けることができるようになり、患者さんも、病院の先生もより気持ち良くなるということを学びました。
代表の医学科5年の藤江さんから「ふだん小・中学生は医療について知るきっかけがないので、もっとこどものうちから興味を持ってもらいたい」「救急車を呼ぶ時の注意点を知らずに問題となることも多いので、こどもにも知ってもらうことで、この問題を解決したい」という話を聞きました。
この記事が少しでもその役に立つと良いなと思います。
今年の夏休みに、けいおう大学医学部の井上先生から「医学」とは実は、私たちの生活にとても身近なものだということを学んで来ましたが、今回の取材で、「医療機関の使い分け」のやり方を知り、こどもの自分にでもできることがわかりました。私も記者として、まずはこれを広めていくことから始めていきたいと思います。 記事:北川百佳
講座を受けての感想:小田あんず
わたしが最も興味を持った事は、その人の病気の原因やその日の様子などを、表にあてはめて容体を発表した事です。もし身近の人が病気になった時に、ためになると思いました。また、5年生の古澤享子さんに取材したところ、大学1年生から4年生までの授業では講義を聞き、2年生では、解剖実習もするそうです。5年生からは実際に病院に行って患者さんに話を聞いたりもします。試験の時はとても大変で、内容も試験数も多いそうです。でも、「勉強はとても楽しい」とおっしゃっていました。
今回の講座を聞いて、これからは、病気の特徴を判断して、クリニックに行ったり、様子を見るなどして、どうしたらもう病気にならないか考えて予防しようと思いました。
講座を受けての感想:小宮山 優乃
熱中症や下痢、交通事故などいろいろな場面で、医療機関の使い分けを考えていくところが興味深かったです。
だれかが具合が悪くなった時には、「様子を見る」「夜間・休日診療」「クリニックに行く」「大人に相談する」「自分で処置する」「救急車を呼ぶ」まで6通りの方法があります。
何でも救急車を呼ぶのではなく、判断する基準となる6とおりの方法に、実際の様子をあてはめて考えていきました。救急車を呼ぶときには、「慌てず・はっきり・正確に」「外にいても電柱や自動販売機に書いてある住所などを見て、分かりやすくいう」ことがとても大事だそうです。
■スタッフの方に話を聞きました。
「テストが沢山あって大変だけれど、勉強して知らないことをたくさん知るのが楽しい」
「大学4年生までの教室での授業も楽しかったけれど、大学5年生になって、実際に病院でお医者さんや患者さんから話を聞いたりすることが楽しい」とのこと。
私も学校の勉強で知らなかったことを知るのは楽しいです。もし自分の周りで何かあった時には、今日勉強して体験したことを使いたいと思いました。{2015-10-3)