8月2日、都筑公会堂で元水泳選手、中村礼子さんの講演会が行われました。「わたしの夢・みんなの夢」がテーマで、中村礼子さんが、どう水泳に関わり、オリンピック出場という夢を叶えることが出来たのかということを語ってくださいました。
中 村礼子さんは、2004年のアテネオリンピック、そして2008年の北京オリンピックで銅メダルを獲得されたメダリストです。200メートル背泳ぎの日本 記録保持者でもあります。そんな素晴らしいスイマーの中村礼子さんは勝田小学校、茅ケ崎中学校出身の都筑区民なのです。
中村礼子さんは、お 兄さんの影響で、3歳の時に水泳を習い始めました。最初は嫌々やっていたこともあったのですが、小学校三年生のとき、最初の転機が訪れました。ジュニアオ リンピックというはじめての全国大会に出場したことで、勝利に対する意識が芽生え、水泳に意欲的に取り組み始めました。次の転機は、中学二年生のときに全 国中学校水泳競技大会で見事優勝をかざったことでした。ちょうどアトランタ・オリンピックの年だったこともあり、オリンピックに行きたいという思いがうま れたそうです。
しかし、高校三年生のときに出場したシドニーオリンピックの選考会で日本代表を逃しました。
この時、中村さんはとても大事なことに気づいたそうです。
『「行ければいいな」ではいけない。「行くんだ」という強い意志が必要なんだ』
こ のあと、中村さんはアテネオリンピックに向けて「絶対にオリンピックに出る」という強い気持ちで、一日に三十キロ泳ぐほどの猛烈な練習を始めたました。こ のとき師事していたのは、北島康介さんや、萩野公介選手のコーチとして有名な平井伯昌コーチです。北島康介さんなど世界で戦える実力を持った選手と一緒に 練習ができたことは、中村さんにとって良い刺激となりました。コーチとの信頼関係も、中村さんを強くした大きな要因でした。
そしてついに掴んだ、アテネオリンピックの出場権。広いプールや大勢の観客を見て、やっと夢の舞台に来ることができたんだと感動したそうです。その夢の舞台で、アテネ・北京と二大会連続で見事銅メダルを獲得しました。
中村さんは私たちに、夢に近づくための4つのヒントを下さいました。
一つ目は、チャレンジすること
二つ目は、続けること
三つ目は、楽しむこと
四つ目は、悔しいと思うこと
です。
夢に向かって頑張ってる人も、夢を見つけようとしている人もこの四つのヒントを胸に努力し続ければ、きっと夢は叶うのではないでしょうか。強い意志をしっかりと持って、毎日を過ごしていきたいです。
記事:中島万賀
講演のあと、中村礼子さんに直接質問することができました。
◆多畑菜々子記者「背泳ぎで気をつけていることはなんですか?」
◇中村礼子さん「フォームです。フォームの中でもぶれないように目線をまっすぐにします。あと、おなかに力を入れます」
◆井上大耀記者「背泳ぎを速く泳ぐコツを教えてください」
◇中村礼子さん「目をキョロキョロしない。きれいな姿勢を保つ(えんぴつが水にうくように)」ことだそうです。
オ リンピックのメダリストは、テレビでしか見ることができない、あこがれの存在でしたが、こんな身近な地元都筑から、メダリストが誕生していたなんて、びっ くりしました。そして、とてもほこらしい気持ちになりました。夢をかなえるには、それを心に思い続ける強い気持ちと、たくさんの努力が大切なのだと知りま した。(井上大耀)
取材:井上 大耀、井上 優花、四方 あかり、水野 いつき、多畑 菜々子、中島 万賀、田岡 美優
(2016-8-2)