ぼくたち、わたしたちの未来、勉強中です!


今回私達は、”フードパントリー(英:Food Pantry)”というアメリカで行われているボランティアに取材して来ました。毎週午後の水曜日に行われている政府公認のボランティアで、主に無料で食べ物を街の人々に配る団体です。今回は、このFood Pantry のリーダーを務めている、キムさんとアリエルさんに、どんな団体なのかを詳しく聞いてきました。

私がフードパントリーのリーダーのお二人に取材依頼をお願いしたところ、わざわざキムさんとアリエルさんがLowrence schoolまで来てくだり、私達は授業が終わった下校時に話を聞かせていただくことができました。

フードパントリーは、主に教会の前で食べ物に困っている人たちに向けて、無料でご飯を提供している団体です。さらに、学校でも両親が忙しくて一人で過ごしている子どもたちに対して、朝ごはんやお昼ご飯、お菓子なども無料で提供しています。また、コロナのパンデミックの影響で、仕事を無くしてしまったり、お金が充分に支給されていなかったりする人に対して、間接的な形で問題解決を導く手助けのためにも活動しています。

活動の中で楽しいことは何かと聞きました。キムさん曰く、教会に来てくれた人たちに対してどうしたら簡単に食べ物が取りやすくなるのか、テーブルの配置や食べ物の位置の工夫などの、創造的な事と、人々を助けることが、同時にやれるのが楽しいことです。アリエルさんは、コミュニケーションを取って人々を笑顔にする事が最高の気分だということです。

食べ物は実際どのようにして手に入れているのか聞いてみたところ、グレータボストンフードバンクと呼ばれている場所があり、そこから約25万ポンドほどの食べ物をオーダーしています。また、フードパントリーのボランティアの人たちがスーパーに行って買出しすることもあります。予算については、政府や企業、または個人の寄付からお金を得ているらしく、こういった寄付金を払ってくれている人々に対してとても感謝していると話してくれました。ドネーション(寄付)のしかたにも種類があり、募金や、食べ物を持ってきて直接寄付する方法や、学校でも、カフェテリアに、フードパントリーに向けてのドネーションボックスが置かれており、そこに食べ物を置いて寄付する方法や、オンラインでも登録すれば、誰でも寄付することができるなど、さまざまなしくみが用意されています。
フードパントリー活動はたくさんお金を必要とするので、政府に助成金を申請をしますが、残念なことに政府がその連絡を受理してくれない時があります。そのため、事前になぜお金が必要なのか、何に使うのか、理由を書いて申請しますが、受理される回数はかなり低いらしいです。
こういう奉仕活動を続けることはとても大変だなと思いました。さらに、コロナの影響で活動のシステムも変わったりして、物事が全体的に滞り気味になり、大変だということも聞きました。

実際に私達は、ボランティアの一員としてFood Pantryで働かせていただきました。朝9時に集合し、山のように積まれてあるトイレットペーパーや果物、牛乳、野菜、パスタやソース、ソープなどを、リストに書かれてある通りに一袋ずつ入れていきます。その作業を何度も繰り返し、12時まで作業しました。そして、お昼休憩を挟み、午後1時から5時まで食べ物を配布しました。

袋の中にはたくさんの食べ物が入っているのでとても重く、作業した次の日は筋肉痛になるほどでした。
この日は夏の猛暑でしたので、4時間ぶっ続けの配布も大変で、これを毎週行っているお二人や、ボランティアの皆さんは本当に素晴らしいなと思いました。

キムさんとアリエルさんはによると、このFood Pantryの活動は、お金や食べ物に困っている人たちに向けての活動だそうです。しかし、実際に参加してみると笑顔でお礼を言う方もいましたが、スマホを片手に大きめのカートを転がして来て、もらえるから来ているだけのように見える人や横柄な態度の人もたくさんいました。
私は、この活動の本当の意味とは何か疑問を持ちました。私はアリエルさんとキムさんに、おたずねしようと思っていますが、私の考察としては、犯罪を減らすための活動ではないかと考えました。私達人間にとって食べるという行動は生きるために必要な事です。しかし、食べることへの心配が続くとどうでしょうか?心に余裕がくなり、追い詰められて犯罪や悪い行動が出てきてしまうかもしれません。極端な話になってしまいますが、食に余裕が持てないと、もとは優しい人でも他の人に対して冷たい行動をとってしまうのではないでしょうか。元々は貧しい人達だけに向けての活動でしたが、全ての人に対して行わないと平等ではないという考え方から、無料でご飯を提供する団体へと変化したのではないかと考えました。

アメリカは貧困差が激しい国です。そしてさまざまな人がいます。普通に生活ができているように見えても、そうではない可能性があります。このFood Pantryは心の余裕を保つためのお手伝いをしているのかなと思いました。

フードパントリーという大掛かりな組織は日本にはないので、馴染みがなかったのですが、アメリカならではの活動として、これからも興味深く、関わっていきたいと思っています。  記事&取材 草郷緑彩

 

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 フードパントリーとは、十分な食料がない人たちに食料を提供する活動のことです。ブルックラインには、週に一回フードパントリーが行われる場所が三つあります。フードパントリーで働いている人たちは、三つのパッケージを人々に渡します。一つ目のパッケージには、果物や野菜が入っています。二つ目は、ミルク、卵、プロテインなどが入っています。三つ目は、缶詰、パスタ、米などが入っています。この活動は、学校でも行われています。週末、親が忙しくて、ご飯が食べられない生徒たちにも食料を提供しています。


スタッフのキムさんとアリエルさんに質問しました。

Q. フードパントリーの活動に参加したいと思ったきっかけはなんですか?

A:キムさん: キムさんやキムさんの家族にとって食料は重要でした。
キムさんは食料に困ったことはないけど、食料は重要なことなので、少しでも困っている人たちの助けになりたいと思い、フードパントリーの活動に参加しました。

A:アリエルさん: アリエルさんは、小さい頃にピアススクールに通っていて、そこでこの町には食料不足の人々がいることを知りました。そして、アリエルさんは、そういう人々を助けたいと思い、ボランティアを始めました。また、その活動はとても楽しかったので、今は仕事として働き始めました。

Q. 何年間フードパントリーで活動していますか?

A:キムさん: 6年間
A:アリエルさん: 2年間

Q. フードパントリーをやっていて楽しいことはなんですか?

A:  人々を助けたり、会話をしたりするのが楽しいです。そして、人々を笑顔にするのも楽しいです。

Q. どんな思いでこの活動をしていますか?

A:  人々を助けたいという思いでこの活動をしています。

 

フードパントリーでボランティアをした感想
 私は、フードパントリーでボランティア活動をしました。まず、三つのパッケージを机に並べました。次に、その三つのパッケージをセットで他のボランティアの人に渡します。その人は、そのパッケージを人々に渡します。この二つの活動を繰り返します。最初は、荷物が重くて大変だなとか、疲れたな、暑いなとしか思っていませんでした。でも、人々が「ありがとう」と笑顔で言ってくれたり、他のボランティアの人たちが「頑張ってるね」と言ってくれました。そしたら私は、いつの間にか頑張れていたし、楽しくなっていました。たった3時間しか活動しませんでしたが、フードパントリーの活動を知れることができたし、みんなの大変さもわかったのでよかったと思います。他のボランティアの人たちは、この活動を毎週やっていて、すごいなと思いました。  取材&記事:柴原 琉花

 

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