ぼくたち、わたしたちの未来、勉強中です!

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センター南駅から区役所通りを川和町方面に向かって進むと、右手から、斬新なつくりの建物が見えてきます。そこは、「株式会社図研」という会社です。

1976(昭和51)年に誕生した「図形処理技術研究所」。その9年後に、今の社名「図研」になりました。当時は既にアメリカに進出していましたが、外国人にとって、社名の「ずけいしょりぎじゅつ~」は長くて読みづらい、ブランド名の「zuken」なら簡単に口をついて出せる、というのが社名変更の理由です。なんと短く、親しみやすい響きでしょうか。
図研は、「プリント基板設計用CADシステム」で、国内で第1位(50%)、世界でも第2位(26%)ものシェアがあります。「プリント基板設計用CADシステム」とは、私たちの身近にある、携帯電話やカメラ、車や洗濯機などを動かすのに必要な「プリント基板」を設計するためのソフトのことです。
図研資料の図

創業当初の社員はたったの5人だったベンチャー企業が、海外の競合企業を相手に挑戦し、新しい技術分野で進歩を続け、今ではなんと世界13カ国に拠点を持ち、日本だけでなく世界で活躍する、まさにすごい会社へと成長したのです。その本社がこの都筑区にあるとは、区民の誇りですね!

都筑区に本社が出来たのは、1990(平成2)年のこと。横浜市の都市開発計画の誘致がきっかけです。その頃の都筑区は、地下鉄もセンター南まで開通しておらず、東急などの大きなショッピングモールもなく、活気のない街でした。それでもそこに本社を置いたのは、社員が快適に働くことができる理想的なオフィス環境を最優先させた結果だとか。

私たちは、そんな図研本社建物内部への取材を行うことができました。
まず目に飛び込んでくるのは、建物入口に丸いリング。《風景の指輪》という立派なアート作品です。人と人との出会いを大切にしているこの会社では、建物の周りに沢山の木々を植えたり、敷地内にそれぞれに意味のあるオブジェを飾りました。
これらが評価され、過去には「日経ニューオフィス賞」や「横浜まちなみ景観賞」を受賞したことも。
今回は私たちの為に、普段は止まっている噴水《豊穣の手》を動かして頂きました。中央には手をイメージした石柱があり、そこから溢れ出る水は、社員から生み出される途絶えることのないアイデアを表現。そのアイデアで人々の生活を豊かにしよう、そういった決意が伝わってきます。
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建物に入ると、沢山の人がパソコンに向かって作業をしていました。
パソコンのディスプレイに直射日光が入り込まないよう、窓はすべて北側に設置するという工夫もされているようです。

そして上の階へと進むと、なにやら面白い部屋たちが。
「ヨコハマ」「パリ」「ミラノ」「フランクフルト」「ボストン」「ロサンゼルス」「サンタクララ」「ロンドン」「シンガポール」「ソウル」…
これらはすべて、会議室や応接室の名前です。本社が建てられた当時、図研の拠点があった都市を部屋の名前にしています。「今日はパリで会議ね!」というオシャレな会話が都筑区でされ、都筑区のパリで会議が行われることも、日常の風景です。

最後に訪れた食堂は、なんとも優しい雰囲気でした。
釘を一本も用いないロッジ風のテーブルといすは、そこにいるだけで仕事の疲れが、吹っ飛びそうな素敵なもの。夕刻でお腹が減っていた私のお腹が、ぎゅるぎゅると鳴っていたというのは、ここだけの話。
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社員の方のお話を伺い、社内を見学し、この図研という企業がパソコン以上に、人を見ている企業であると感じました。日本をはじめ、世界のものづくりを支える企業「図研」。今後も見えないところで、私たちの生活を支えてくれることでしょう。

株式会社 図研
http://www.zuken.co.jp/

記事・写真)黒山 幹太
取材)岩崎 真歩、大谷 基輝、岡田 琢吾、尾崎 祐太、鹿沼 遥、倉田 まどか、黒山 幹太、千葉 雄陽、直枝 遼茉、中島 万賀

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