横浜音祭り2022「もっと知りたい和楽器のこと 和太鼓としの笛で遊ぼう!」体験取材
10月22日、横浜音祭り2022 inハウスクエア横浜 「もっと知りたい和楽器のこと 和太鼓としの笛で遊ぼう!」を取材しました。この企画は、2013年より三年に 一度開催されている横浜音祭りの一環で、今回ハウスクエア横浜で開催されました。このワークショップでは、子どもたちやその保護者たちが、プロのミュージシャンから和楽器の、歴史や音の出し方、奏法などをついて教えてもらうものです。
体験は、篠笛か和太鼓から選ぶことができ、僕は和太鼓にしました。たくさん教えてもらった中で、特に印象に残ったことは、皮(叩くところ)を強く叩くときは腕を伸ばし、ばちの下から少し上を持つことです。しかし僕は少し持つ位置が下気味だったので、手の皮が派手に剥けてしまいました。太鼓をたたくのって大変だなと思いました。紆余曲折ありましたが、最終的的には参加したみなさんと一緒にとてもうまく演奏できました。
教えていただいた先生方2名にお話を聞きました。一人目は、太鼓奏者の田中まさよしさんです。田中さんは、世界各地で太鼓の演奏をしている奏者です。田中さんがこの道を進んだきっかけは、子どもの頃に秋田県に住んでいて、ある時に郷土芸能で使われていた太鼓に興味を持ったからです。その後、中学・高校で吹奏楽部に入り、大学は、埼玉県にある音楽大学に入りました。ちなみに、中学生の頃には、少しマイナーな曲を掘り下げるのにハマっていたそうで、僕も一つのことを掘り下げるのは好きなのでとても共感しました。
大学卒業後はプロ奏者になり、世界各地を飛び回りながら。現在に至ります。そんな中で一番印象に残っているのは、海外の郷土芸能と自分の演技をコラボしたことです。また、今までで一番やりがいを感じたのは、イタリアで世界規模の映画祭が開催され、田中さんも演奏したときです。演技後に一瞬「しーん」とした雰囲気になり、ダメかなと思ったところで、拍手喝采がおき、かつてないほどの喜びと同時にやりがいを感じました。
そんな田中さんの流儀は「自由」。これは、変なものに縛られず、自分の演奏を大切にしているという意味です。「みなさんにも自由を大切にしてほしい」とおっしゃっていました。
田中さんの演奏は、皮を叩く強弱がとてもうまく、迫力があったり、優しい音が出たり。さまざまな音が出せることにとても驚きました。
二人目の先生は、「都筑篠笛の会」の岡西良橘さんです。今回の行事では「都筑篠笛の会」数名で教えてもらいましたが、代表して岡西さんお話を聞きました。「都筑篠笛の会」とは24年前、都筑古民家園の誕生を記念してうまれました。古民家にあう楽器は、ピアノでもバイオリンでもトランペットでもなく、日本でできた篠笛がいい、となり、都筑篠笛の会ができました。岡西さんは一期生で応募したのですが、その年は応募数が多く、落ちてしまいました。そこで再度翌年に応募したところ、無事合格しました。現在の総人数は15人で、その中に1人だけ1期生からの人もいます。
主な活動は、市民などの前で演奏などをすることです。「都筑篠笛の会」で大切にしていることは、ハーモニーです。独奏ではなく合奏なので、一人でも高すぎる音が出たり大きすぎたりすると、きれいな重なりではなくなってしまうので、一人一人が責任をもって演奏しています。今回僕は篠笛を演奏しませんでしたが、昔に少し触れたことがあり、そのときに息を強く吹かないと音が出ないため、とても疲れたことを思い出しました。
岡西さんたちの演奏では、引き込まれるような、とてもきれいな音ですごいと思いました。僕は今回の体験で、洋風の楽器は一定の音が多いけれど、和楽器は自由性が高く、演奏していても、人の演奏を聞いても面白いことを知りました。そして、もっと和楽器に触れてみたいと思いました。
みなさんも和楽器に触れてみてはいかがですか?
取材&記事:小川悠樹