横浜市中央図書館は西区の図書館でもありますが、横浜市の図書館の中心となる図書館です。
中央図書館は横浜で最初の図書館として「横浜市図書館」という名で横浜公園内に建てられました。昭和二年、今の野毛山動物園の近くに移り、平成六年に新しい建物になり、「中央図書館」という名前になりました。
中央図書館には、百五十万冊もの本が置いてあり、それは私たち都筑区の図書館の十倍にあたるすごい量の本です。さらに公開している本棚に入りきらない本が書庫にあり、百万冊ほどの本が書庫に並べられています。
「どうやってどの本を置くのかを決めるのですか?」と質問しました。横浜市の図書館にある本は、それぞれの市の図書館の司書さんたちが集まり、どんな本がどの区に必要かを話し合い、決めているそうです。また、本屋さんがもってきた本を『見計らい』といって、現物を見てどんな本を置くかを決めたりすることもあります。新しい本は一年に中央図書館だけで三万冊ほど入ってきます。人気のある本は一冊だけではなく何冊も買うこともあります。たとえば、「ぐりとぐら」という絵本は、全部の図書館を合わせると二百冊もおいています。
二階の配送室、各図書館に本を送るオリコンが並んでいるところを眺める記者達
中央図書館の建物は特徴的で、地上五階、地下三階の六角形を組み合わせた形をしています。実は書庫は、地下の三階全てが書庫であり、バックヤードをみせてもらいましたが、ここで働いている人も自分がどこにいるか、慣れないうちはわからなくなることもあるそうで、迷路のようです。地下三階にある書庫を見せていただきましたが、そこはとても広く、一番長い距離で、なんと百メートルもあるのです。そこには歴史的書物であったり、過去の新聞の資料など、数え切れないたくさんの本や資料が、整理整頓され、並べてありました。
三角にデザインされた階段。記者が上から覗いて記念撮影!
図書館では、多くの人に本に親しんでもらうため、さまざまなサービスをしています。中央図書館には、三階にマイクロフィルムに収められた資料や書籍を見ることが出来るコーナーや、地下一階に音楽またはDVDを観たり聴いたりする音楽映像ライブラリーなどもあります。図書館同士がコンピュータのネットワークでつながれているため、他の図書館にある本を自分の地域の図書館で受け取ることができます。また、移動図書館「はまかぜ号」というサービスもあり、都筑では東山田地域ケアプラザに二週間に一回出かけています。この他にも、特別な事情があり、図書館に来ることができない人に郵送で本を貸し出すことも行っていたり、目の不自由な人への本の朗読、録音図書を行ったりしています。
司書の高橋宏子さん、琴寄紀子さんが、とてもていねいに中央図書館を案内してくれました。高橋さんは、「一冊一冊の本を大切にして、本を読むのを楽しんで欲しいです」とお話してくれました。取材では裏側を中心に取材させてもらい、たくさんの工夫で、図書館を運営していることを知りました。今度はゆっくりお客さんとして中央図書館にいってみたいです。
廊下のステンドグラスは旧横浜市図書館で使われていたものを残しています。
(2015.8.7)
記事:土屋萌和
取材:谷千波、折出実優、土屋萌和
樫山もも花、西村太一、大庭爽矢
横浜市中央図書館
http://www.city.yokohama.lg.jp/kyoiku/library/chiiki/central/